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結婚できないのを「自分のせいだ」と責める前に知ってほしいこと

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なんで、私は結婚できないの?
もう結婚できないの?

そんな不安をXで投稿しても、届くのは「お前のせいだ」という声ばかり。
でも、本当にそうでしょうか。

こんにちは、トイアンナです。
私はこれまでに数千人の人生相談を伺ってまいりました。
その中で最も根源的な相談が「私って、結婚できない人間なんでしょうか」というものです。

目次

実際、結婚できない人もいる ただしかなりのレアケース

実際、結婚できない人はいるものです。
たとえば「過去に男性関係でトラウマがあり、男性と手をつなぐだけで吐き気がする」という女性でも、世間のプレッシャーに押され婚活しているケースが当てはまります。


こういう女性はどんなに素敵な方と出会っても、結婚前に頓挫します。
そりゃそうです。だって、自分が最も嫌悪する相手と、むりやりくっつこうとしているんですから。
婚活している時間があったら、カウンセリングを受けてくれ案件です。

こういうやや特殊な事情はさておき、いわゆる「普通の人」も、結婚できないと苦しんでいます。
それはなぜ?
と、SNSに投稿しようものなら、雨あられのように「お前のここが悪い」と指摘するリプライが飛んでくるでしょう。

でも、実際に結婚できないのは、本当に自分のせいなのでしょうか?
日本では女性の4人に1人が、生涯未婚になろうとしているのに?
もっと俯瞰した目で、現状を見てみませんか。

結婚できない理由の多くは「自分以外」の要素にある

いまの男女が結婚できない理由は、ざっと並べるだけでもこれだけあります。

1. 伝統的な価値観が強く残る周囲と、自分のジェンダー観のギャップ

私の地元は、かなり人口が多めの中核都市です。
それでも価値観が古い大人はたくさんいて、いまだに「男を産んだら女は一人前」「30歳の未婚なんて何かがおかしい」と、ぎょっとすることを言う人が結構います。

伝統的な価値観を持つ場所で、リベラルな方が「結婚したい」と思ったときに、果たして自分の想定する結婚と、相手の想定する結婚は同じものでしょうか。
たとえば義実家同居で家事育児に専念し、長男を産んで「立派な跡継ぎにする」ことが期待されていたとして、それはもはやあなたの言う「結婚したい」の先にある未来図なのでしょうか。

そりゃあ、結婚「できない」ですよね。

2. 結婚で「安心」したくてもみんなの年収が低すぎる

「早く結婚して安心させてよ」といえば、旧い世代の親の常套句でした。
しかし、この安心とやらは結婚で手に入るのでしょうか?

SMBCコンシューマーファイナンスが2023年に実施した「20代の金銭感覚についての意識調査」によると、20代が結婚しようと思える世帯年収額は500万円が最多となりました。

しかし、20歳の年収中央値は男性250万円・女性240万円。2人合わせても世帯年収の500万円には足りません。
つまり、結婚で安心を得ようにも、日本の年収が低すぎるのです。

さらに、結婚したらパートになりたい・専業主婦/主夫になりたいと考える人がいれば、
一馬力で500万円以上を稼がねばなりません。都内ならもっとでしょう。

男女ともに結婚相手の経済力を重視する傾向が強まっているのですが、それに相反して経済力を担保できる人がいないのです。
日本人が、貧しすぎるのです。

3. 職場結婚の減少にともなう「自力婚活」の必要性

かつては、30歳間近で未婚というだけで、パートナーを紹介しようとする同僚がいたものでした。
これが迷惑だ、セクハラだ、という声が長年ありました。
結婚相手のあっせんなんて結婚したくない人間や、性的マイノリティからしたら迷惑千万です。

そして今、「おせっかいな同僚」はいなくなり、社内恋愛を避ける人も増えました。
となると、結婚したいと思ったときに、学生時代から続く相手がいなければ「婚活」をするしかないのです。

ところが、日本人は圧倒的に受け身。世界的に見ても誰もが受け身。
「両片思い」なんて単語、アメリカには存在しません。告白しろよ! 終わり! です。
ですからこの受け身社会で自然に結婚できないのは、もはや当たり前なのです。

結婚できないのは、自分のせいじゃない ではどうする?

じゃあ、結婚できないのは社会のせい! しょうがないですね!
で、済むならいま、苦しんでいないと思うのです。

大事なのは「ここからどうするか」です。
たとえば、「旧来の価値観に従ってでも結婚したい!」と、思いを新たにしてもいいですし、
逆に「この条件がかなわないなら、一生独身でかまわない!」と、経済的自立を確立してもいい。

いまの社会は、「普通に結婚して、普通に幸せになる」にはあまりにも残酷です。
ですが、どういうカードを切っていいかは、私たちに任されている。
だから、これからどうするかは自分で決めていいのです。

……とはいっても、自分がどんな条件を相手に求めているのかなんて、言語化できない。
という方は、ひとまず婚活予備校「魔女のサバト」をのぞいてみませんか?

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この記事を書いた人

1987年生まれ。慶應義塾大学卒業後、外資メーカーで勤務してのち、独立。 婚活予備校「魔女のサバト」主催者のひとり。書籍『モテたいわけではないのだが ガツガツしない男子のための恋愛入門(イースト・プレス)』『やっぱり結婚しなきゃ! と思ったら読む本: 35歳からのナチュ婚のすすめ』(河出書房)など多数。

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