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本当は結婚したいのに「結婚できない」と諦めている20代・30代男性は多い【金沢悦子×毒島サチコ①】

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婚活予備校「魔女のサバト」の白魔女・金沢悦子さんと恋愛ライター・毒島サチコさんに、「今どき男子の攻略法」をテーマに対談していただきました。全3回。

※対談は2024年5月に行われました。

目次

実は「結婚したくない」のではなく、「結婚できない」と諦めてしまっている

金沢:生涯未婚率が上昇し続けている昨今ですが、結婚に対して期待をしたくないと考える人たちが増えているということを毒島さんの記事で読みました。毒島さん自身、20代・30代の皆さんは全然結婚に興味ないように感じますか?

毒島:100人ぐらいの20代・30代の方に、恋愛や結婚観をテーマにした取材をしましたが、二極化しているという印象です。「結婚はしない。自分の人生を生きよう」と30代で既に決めていらっしゃる方と、20代は自分の好きなことをやってきたけど30代に入ったら「絶対に結婚したい!」と思うようになった方で分かれています。女性に限らず、男女共にです。
ただ、本心から「結婚はしたくない」と思って結婚しないことを決めている方だけでなく、「私に結婚はできないから自分の人生を生きよう」と諦めてしまっている方にも取材では出会います。二極化しているけれど、もっと細分化すると、結婚しないと言っている人の中には、本心からしたくない人とできないと諦めている人に分かれると思います。

金沢:その「結婚できない」と感じる理由は男女でおそらく違うのかと思いますが、毒島さんはどうお考えですか?

毒島:女性の場合は、学生時代や思春期に恋愛のトラウマを抱えている方が多いように思います。男性不信じゃないですけど、「自力で生きていこう」と早くに決断していますね。
男性の場合は、年収をはじめとする社会的ステータスで結婚の対象になるかどうか判断される傾向にあるので、そういった点について自分は土俵に立てないと判断して結婚を諦めるという方が多いです。
多様性の時代ですし、結婚しなくても幸せになれるとは思いますが、「結婚できない」と諦めてしまっているのはもったいないと思います。

金沢:昔は結婚はしなくてはいけないものという考えが根強かったから、モテない人も結婚できていたのかな。今は結婚していなくても後ろ指を指されない時代になったというところも大きいのでしょうね。

毒島:それもありそうですし、私はマッチングアプリの弊害も大きいように感じています。昔は職場とか学校とか、せいぜいライバルが20人程度で、自分と同じ属性の人たちが集まっている中で恋愛や結婚をしていました。今はマッチングアプリによって出会いが広がったと言われていますが、自分と属性が違う人と出会い過ぎて、自分がモテるタイプか否かがダイレクトにわかるようになってしまっています
特にアプリの婚活事情とか最近よく取材するんですけど、 アプリ沼というか、沼にはまって抜けなくなる方の傾向として、モテないと痛感してしまった人が多いようです。

金沢:昔は確かに、職場や友人の間でカップルになったり、上司からの紹介とかもあったと思うんですけど、最近の傾向は自分のコミュニティーの中で、例えば社内結婚とかを嫌がる人もすごく増えていますよね。
うまくマッチングできない時代になってしまっているというのも、聞いていて思いました。

毒島:私の周りでも、職場だけは嫌、学生時代一緒だった人は嫌、と言っている人はいます。バリバリ働いている女性に多いんですけど、仕事は仕事、恋愛は恋愛で公私混同しないように割り切っていますね。

「なぜその年収を男性に求めるの?」という問いに答えられますか?

金沢:男性側の場合は、経済力が諦めの原因になっているのは、やはり日本が貧しくなっているということなんでしょうか。

毒島:おそらくそうだと思います。今の30代はちょうどバブルが崩壊したころに生まれていますから。

金沢:毒島さんの感覚で構わないんですが、二極化している結婚したい層としたくない層の比率ってどれくらいですか? 10人男子がいたら、結婚したいと思っているのは何人くらいでしょうか。

毒島:取材をしていると「いつかは結婚したい」と言う方が多い気がするので、おそらく7人くらいは結婚したい派だと思います。実は結婚したいのに「結婚したくない」と言っちゃう人もいると思うから、ちょっとわからないですけれど。

金沢:なんかホッとしました。私は50代ですが、40代ぐらいまで女性と恋愛を楽しんできた人や、モテなくて40代になった人もいますが、結婚をしないでいるとアラフィフくらいになった時に不安が出てきている印象です。50代になると体力も落ちる、定年も見えてくるけど、あと30年ぐらいは元気に生きられる。そう考えた時、趣味の世界で充実している人は良いですが、仕事だけしてきた人は孤立していき、結婚相談所に入る……ということがよくあります。でも、自分より年下の女性を狙ったりするから、うまくいかないことが多いみたいです。
今の30代の元気な素敵な男性たちに、独身で生きてきた50代男性のそういった姿を見てほしいな、と思います。その上で結婚を諦めるか決めてほしい

毒島:経済的な理由で結婚しない男性が多いって話しましたけど、そういう人こそ結婚した方が良いな、と今のお話を聞いていて感じました。

金沢:ちょっとぶっちゃけなんですけど、毒島さん的に、経済的に結婚が難しいと感じている男性の年収ってどれくらいですか?

毒島:難しいけれど、400万円前後ではないかと思います。取材で出会った年収390万円の男性は、年収が理由で結婚に積極的になれないと話していました。

金沢:400万円台だったら、同じ400万円台の女性と結婚すれば世帯年収は800万円台です。全然なんとかなりますよね。 実は自分が思っているより結婚を諦めなくていいんだよ、というところをもっと知ってほしいです。

毒島:それは私たちにも責任があると思っていて。記事を書くときに、どれくらいの年収の男性と結婚を考えますか? とアンケートをとると、ちょうどそれぐらいが境界として出てしまうんです。それを結果として載せてしまっているから、読んだときに「ああ、俺はダメなんだ」となってしまいますよね。

金沢:リアルを書かなくてはいけないから、仕方ないところではありますよね。でも、この前取材した方で、年収400万円台の30代後半で結婚した方がいらっしゃいました。その方は自分の理想の生活から世帯年収を割り出すというファイナンシャルプランナーのワークショップに出た時に、「世帯年収800万円あれば大丈夫だ」と思ったらしくて。これまで600万円以上を条件として相手を探していたけれど、 400万円台でもいけるかも、になったそうです。お金から結婚を考えるのは大切ですね。

毒島:確かにそれはいいですね。「なんでその年収を男性に求めるの?」と問われた時に、答えられない女性は多いと思います。

今回の対談ゲスト 毒島サチコ さんのプロフィール

1991年生まれ、愛媛県出身の恋愛ライター・インタビュアー。現代を生きる女性のリアルな価値観やその背景にひそむ社会的な問題など、多角的な視点から恋愛・結婚を考察する。
 
担当連載は「モア・リポート」(集英社)/「アラサーが考える恋愛とお金」(All About ニュース)/「令和の大人の恋愛事情」(DRESS)など多数。

今回の対談を主催した 魔女のサバト 金沢悦子のプロフィール

はぴきゃり代表取締役。

1991年株式会社リクルート入社。同年新人MVP賞を獲得・2年連続トップセールスを記録。転職後の2001年『ワーキングウーマンtype(現ウーマンtype)』編集長に就任。

その後、働く女性のキャリアをサポートする、株式会社はぴきゃりを創業。著書『ハッピーキャリアのつくりかた』など。男児の母。

対談シリーズ第2回の記事を読む>>>

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この記事を書いた人

「魔女のテラス」編集部です。私たちは女性の結婚を応援するメディア「魔女のテラス」を運営しています。代表3名の共著『やっぱり結婚しなきゃ! と思ったら読む本: 35歳からのナチュ婚のすすめ』(河出書房)を、ぜひご覧ください。

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