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自立を極めている40代、50代バリキャリ女性の婚活の勝機はどこにあるのか【金沢悦子×おおしまりえ①】

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婚活予備校「魔女のサバト」の白魔女・金沢悦子さんと恋愛ジャーナリスト・おおしまりえさんに、40代・50代の女性の婚活について対談していただきました。全3回。

※対談は2024年4月に行われました。

目次

自立した女性たちよ、少女の心で恋愛を楽しんでみよう

金沢:おおしまさんは、著名人の結婚について分析された記事を連載されていらっしゃいますよね。特にアラフォー以降の女性著名人の結婚で、あ記憶に残っているケースがあったらぜひ教えてください。

おおしま:1人目は内山理名さんですね。 40歳の時に、13歳年上の吉田栄作さんとご結婚されました。2人目が中谷美紀さん。42歳でドイツ人男性とご結婚されて、現在は日本とウィーンの二拠点生活を送っていらっしゃいます。ヴィオラ奏者として来日しているタイミングで偶然出会い、結婚に至ったんですよね。

金沢:女優さんらしいエピソードですね。

おおしま:3人目が藤原紀香さんですね。片岡愛之助さんと44歳の時にご結婚されました。当初はツッコミどころ満載だって言われてたんですけど、なんだかんだ気付いたらうまくいってるじゃん、みたいな感じなんですよね。
3人とも、良いポイントがそれぞれ違うと思って挙げさせていただきました。

金沢:ぜひそのポイントについて、お話を伺いたいです。

おおしま:内山理名さんは40歳で入籍するまでに交際期間が3年半ぐらいあると報道されています。30代後半から40歳って、一般的には妊活とかを意識すると結婚を急ぐ年齢です。しかし、そこを相手のペースなども踏まえ、じっくり腰を据えて結婚までの時期を作ったところが素晴らしいと思います。

金沢:以前、おおしまさんが高学歴女性についてお書きになっていた記事でも、相手のペースを尊重することの大切さを語られていましたね。

おおしま:高学歴でアラフォー以降の女性はキャリアも手に入れている方が多く、そもそも自立が極まってるので、男性との関係性でも、つい自分が主導権を握って相手をコントロールしようとしがちだと思うんですよね。
自分でコントロールしたいという欲求が高まると、自分のタイミングで結婚したい、妊活を急ぎたいという意思が強くなっていきます。そこに男性がちょっとついていけなくなるというのは本当に多いと思います。内山さんがどうだったかはわかりませんが、相手のタイミングも尊重してゆっくり交際をするというのは、40代の結婚という点から考えるとすごいです。

金沢:急がない、焦らないというのは1つポイントですね。

おおしま:やっぱりパワーがあるからこそ、バリキャリアラフォー女性は力業で事を運ばせがちなイメージです。

金沢:自分の努力で難関大学に合格する、仕事でも努力を続けて成果を出してキャリアを積むなど、頑張れば成果が出るという成功体験がある人が多いと思うんですよね。だからそれをそのまま婚活にも当てはめて考えてしまう。婚活は相手ありきですから、本当は違うのにも関わらずです。

おおしま:自分ひとりで歩いてきた時間が長いからこそ、お互いのペース調整をし合うというか、寄り添い合っていくことが欠けていることは多いですよね。

金沢:相手のペースに合わせる、相手を尊重することになったとき、若い世代よりも時間を無駄にできないという意味でも「この調子で大丈夫なんだろうか」と 不安も出てきやすいのかなと思います。こういった点について、おおしまさんは普段どのようなアドバイスをされていますか?

おおしま:私はその相手との関係性にコミットすることだったり、相手を心から信頼することが大事だと伝えます。
結局、不安になったり疑いが出るというのは、相手に対する信頼感が欠如しているからだと思います。コントロールしたくなるというのは、実は相手を信頼できていないからです。
私自身も過去にそれをやったことがあるので、すごくわかるんですよね。

金沢:おおしまさんの場合はどういう感じでしたか?

おおしま:昔付き合っていた彼と結婚を考えるところまでいきましたが、その彼に借金があることが判明しました。
どうしようか考えた結果、同棲して生活費の負担は私がするから、あなたは借金を返すことに専念してください、ということにしたんです。
でも、それは私にとっての最善策であって、彼にとっての最善策ではなかったと気付いて後から反省しました。
自分との関係性をちゃんと築いてくれる、と彼のことを信頼しきれなかったから、 私が最善策を用意することに走ってしまった感じですね。

金沢:課題があると自分から解決に取り組むというのは、仕事の面では非常に優れた能力ですけれど、婚活ではそれが仇(あだ)になることはよくありますね。

おおしま:2人にとっての最善の答えを出すというステップをすっ飛ばしがちなんですよね。

金沢:続けて、中谷美紀さんのケースはいかがでしょうか?

おおしま:柔軟な選択を取ったというところが良いポイントですね。常識的に判断してたら今の旦那さんは選ばないだろうし、2拠点生活という選択もしなかったと思います。でも、そこを自分の気持ちだったり、その時の流れにきちんと乗ったんでしょうね。

金沢:気持ちや流れに乗るのも、頭で考えるのが得意なタイプは難しいです。そういう意味で、中谷さんはすごいですよね。それに、自立が極まっているタイプは、離れて暮らすというのも一つの選択肢であるように思えます。

おおしま:そうですね。40代、50代は従来の結婚の形みたいなものに当てはまらないケースも多いとは思います。それが自分にとってウェルカムな条件だったら良いですが、ウェルカムじゃない条件だった時も、柔軟に一旦検討できたりとか、気持ちで判断できるかどうかが大事ですね。

金沢:やはりそこが若い時の相手選びと、ちょっと年を経てからの相手選びの違いだと思います。柔軟性を持ってないと、選べる相手の人数も多くならないですよね。

おおしま:知識と判断力がついてるからこそ、自分の常識外が受け入れられなくなりがちですよね。仕事で使う能力と恋愛で使う能力は全然似ていないので、仕事で使う能力を恋愛に持ち込みすぎないことは大切だと思います。
私、恋愛系のコラムでは、「少女になったつもりで恋愛しましょう、感情的になっているくらいがちょうど良いです」みたいなことをよく書きます。感情や感覚を優先していくことで、「常識的に考えたらそれはない」とか「今の私の立場だったらそれはない」みたいな、男性的な考えが一旦落ち着くんじゃないかと思っています。

結婚生活におけるお互いのトリセツ、婚前契約書のススメ

おおしま:藤原紀香さんは自分の理想を極めきったって感じだと思っています。多分、彼女は旦那さんを立てて、内助の功みたいなことをやりたいタイプなんじゃないかと。

金沢:どのあたりから、そういったことを感じますか?

おおしま:藤原さんは初婚で陣内智則さんとご結婚されていますよね。芸人さんと結婚したから、ガッツリ自分が前に出るかと思いきや、 結構旦那さんを立てるみたいな振る舞いがテレビでもあったと記憶していて、昔ながらの男性を立てる振る舞いが本当は好きなんだろうな、と思っていました。

金沢:それをさせてくれる相手として梨園というのはぴったりだったのでしょうね。このケースから学べることとしては、自分が何を求めているのかをはっきりさせておくことでしょうか。

おおしま:それだけではなく、譲れないものを貫き通すためには手放すことも必要だということも、学べると思います。藤原さんのケースでは、おそらく愛之助さんの女性問題とかも裏側にはあると思うし、梨園の妻としての振る舞いを優先するということは、ある程度女優活動にも制限は出ていると思うんですよ。

金沢:なるほど。確かに「年収が高くて定時で帰れる人」みたいなダブルスタンダードを追い求めてとっ散らかっちゃう、みたいなことはありますよね。譲れないことを貫き通すことは大事なことだと思うんですけど、だからこそ優先順位をちゃんと決めて両立できないものを手放していく。みなさん、ここが抜けがちですね。

おおしま:例えば「魔女のサバト」の生徒さんは、どういう両立を求めがちなんでしょうか?

金沢:最初は「年収は高ければ高いほどいい」と思っている人が多いですが、自分の価値観から相手の条件を3つに絞るワークや、お金から結婚を考える講座などを受講しているうちに、結婚生活はむしろ都内じゃなくてもいいな、とか、自分の仕事についてもどうしたいかがハッキリしてくるうちに、リアルに「相手の年収は500万円前後」などと腹おちしていきます。
そういえば、何かの連載で読みましたが、おおしまさんの旦那さんはハイスぺであり、なおかつ子煩悩でいらっしゃいますよね?

おおしま:はい、子煩悩です。というか夫が主婦で、私が指示待ち夫みたいな立ち位置になってます(笑)。

金沢:それ読んですごいと思いました。「みんなが求める理想の男性がここにいた!」って。素晴らしい方とご結婚されたんですね。

おおしま:素晴らしい夫だと私も思っています。ただ、彼は余裕がある時はちゃんと寄り添ってくれるんですけど、余裕がないと超ロジカル人間になっちゃうんですよね。あと、私たちはバツイチ同士の結婚でして、夫は前妻との間に子どもがいます。そこの関係性を私自身が受け入れるところも重要だと思っています。夫の素晴らしい部分を、伸ばすも生かすも自分次第ですね。

金沢:旦那さんへの接し方で心掛けていることはありますか?

おおしま:夫に余裕がない時は、余裕がないということを理解して、そこに対して反応しないようにしています。どうしても不愉快なことを言われた時は、「寄り添ってほしいところだったのに、ロジカルに切ってきたね」みたいな感じで普通に指摘しちゃいますけれど。

金沢:旦那さんのパターンを熟知しているからこそできることですね。そういった分析は、どうやってされているんですか?

おおしま:一番大きいのは婚前契約書の存在でしょうか。結婚する時にこういう時はこうしてほしいみたいな、お互いの要求を出し合って婚前契約書を作りました。契約書を書く時に、彼から「体調が悪かったり、忙しくなると結構ピリつく。甲斐甲斐しくされるより、放っておいてほしい」と言われたので、そういう風に対応しています。よっぽどこっちが寂しいとか、気になったら指摘は入れますけど。

金沢:それは素晴らしいですね! 婚前契約書は何のツールを使われましたか?

おおしま:ネットに雛形があるので、それをダウンロードして、自分たちで入れたい項目を出し合って……という流れで、オリジナルのものを作りました。婚前契約書は他の方にもおすすめですが、私たちはお互いバツイチなので、失敗したくないポイントが明確だったんですよね。それが初婚の場合、わからないと思うので、深く掘れないかもしれません。

金沢:初婚同士の場合は、その掘り切れないところを掘るために何かサービスを利用してみると良いのかもしれませんね。

おおしま:婚前カウンセリングとかパートナーシップカウンセリングみたいなサービスを利用してみると良いと思います。私は現在、恋愛コーチングという個人セッションのサービスをやっているので、それを利用するのもおすすめしたいです。あとは、典型的な衝突するポイントだけでも押さえておくと良いと思います。夫婦が揉めがちなポイントとして、お金のこと、妊活のこと、子育ての方針とかはあるあるですよね。そこについて深く話し合っておくだけでも違うと思います。

今回の対談ゲスト おおしまりえ さんのプロフィール

恋愛ジャーナリスト・フリーライター・キャリアコンサルタント

「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、女性の働き方と幸せな恋愛を主なテーマに発信を行う。現在anan、女性自身、現代ビジネスオンラインなどで執筆。2024年からオンラインの恋愛コーチングサービスも展開中。
Twitter:@utena0518

今回の対談を主催した 魔女のサバト 金沢悦子のプロフィール

はぴきゃり代表取締役。

1991年株式会社リクルート入社。同年新人MVP賞を獲得・2年連続トップセールスを記録。転職後の2001年『ワーキングウーマンtype(現ウーマンtype)』編集長に就任。

その後、働く女性のキャリアをサポートする、株式会社はぴきゃりを創業。著書『ハッピーキャリアのつくりかた』など。男児の母。

▽新規メンバー募集開始!(5/1〜5/31)

対談シリーズ第2回の記事を読む>>>

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この記事を書いた人

「魔女のテラス」編集部です。私たちは女性の結婚を応援するメディア「魔女のテラス」を運営しています。代表3名の共著『やっぱり結婚しなきゃ! と思ったら読む本: 35歳からのナチュ婚のすすめ』(河出書房)を、ぜひご覧ください。

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