婚活予備校「魔女のサバト」の黒魔女・川崎貴子さんとコミックエッセイ『自己肯定感が低いので人生リノベします』の著者・ゐさんに、「婚活を阻んでいるかもしれない“自己肯定感”との向き合い方」をテーマに対談していただきました。全3回。
※対談は、2024年10月に行いました
似ているようで全く違う? 恋愛と婚活の違い
川崎 前回は、自己肯定感が婚活にどんな影響を及ぼしがちかについて伺いました。今回は、婚活女性が混同してしがちな「恋愛と結婚」をテーマに自己肯定感の影響について伺いたいと思います。早速ですが、婚活に苦戦している女性の傾向として恋愛と結婚が混同しているなと感じることが多いのですが、ゐさんはどうお考えですか?

ゐ 恋愛と婚活って、一見すると似ているように捉えがちですが、その実は全くの別物だと思うんです。恋愛は感情やフィーリングが重視されるのに対して、婚活では長期的なパートナーシップが築けるかどうか、いわば社会的な安定を求めてするもの。でも、多くの女性は恋愛的な感覚を優先しがち。(主人公の)美咲も、まさにそんな女性の一人で、すごく条件が良くて自分を大事にしてくれる結婚向きの男性に出会ったのに、ときめきが感じられないと葛藤していました。美咲ではありませんが、婚活の本質を見失ってしまっているのでは?と、思うことがあります。
川崎 私も恋愛は不安定を楽しむもの、結婚は安定を求めるものだと常々、伝えています。そこを履き違えると、いくら活動しても一向に結婚が近づかない。
ゐ 短期的なときめきや楽しさを追い求めてしまい、長期的には自分に合わない相手と関係を築いてしまう。特に、美咲のように自己肯定感が低い場合、自分の価値というか、ありのままの自分を受け入れることができていないので、相手に依存したり、無理に合わせようしたり、気がつくと負のスパイラルにどっぷりハマっていたりします。
川崎 婚活では、あるあるですね。そういえば、美咲ちゃんも彼に合わせようと頑張ったのに、あっさり振られていましたね。
ゐ はいw 自己肯定感が低いと、「自分はこの程度の人としか釣り合わない」と思い込んでしまうんでしょうね、きっと。
川崎 実際、アプリ婚活、とりわけアラサー以降の婚活女子には、すごいイケメンとか、すごいお金持ちとか、才能に溢れている人より、おしなべて平均的な人がモテる傾向があるんです。
ゐ オール3の男性ってことですね。
川崎 まさに、その通りです。5もあるけど、1とか2がある男性でもダメ。ましてやオール5という男性ともなると、ちょっと怖いって心理が働いてしまう。なので、オール3の男性に女性からのオファーが集中するわけです。
ゐ なるほど。
肯定感の高い・低いでこんなに違う同じ事象の捉え方
川崎 ところがです。オール3の男性に「いいね」をしても、全然、返信がなかったりする。女性の側としては、色々条件を下げた上で、オール3にしているのに、その相手から反応がないとなると「えっ?」ってなります。すると、「オール3でダメってことは、自分にはオール2とか、オール1の男性しかいないの?」って飛躍してしまい自己肯定感を根こそぎ奪っていくんです。
ゐ わかる気がします。

川崎 でも、自己肯定感が高い女性は、そんな時も状況を冷静に見れます。「もしかしたら、この人に殺到しちゃっているのかな? まぁ、結婚向きなタイプだから、みんな保険かけてくるよね。だから、返信がないんだろうなぁ〜」みたいな感じで。
ゐ 自己肯定感が高い女性は、自分の価値を理解しているので、相手に対しても適切な基準を持っています。結果、自分に合った相手を選び取る力も養われますし、自信がある人は自然と魅力的に見えるので、相手からも良い印象を持たれやすくなります。
川崎 そう考えると、やっぱり自己肯定感って大事ですね。次回は、自己肯定感を育むためのアプローチについて伺っていきたいと思います。

今回の対談ゲスト ゐさんのプロフィール

ゐさん
X(旧Twitter)やnoteで推し活シリーズ「ブチヲと麗奈」や美容、恋活、婚活などの漫画を配信。
人間関係のリアルを描いた作風が人気で、テレビやWEBサイトなど複数のメディアで紹介されている。
LINEマンガインディーズ大賞’22で「本当にあった裏バイト ~マッチングアプリのメッセージ代行~」が審査員特別賞を受賞。
今回の対談を主催した魔女のサバト・川崎貴子のプロフィール



リントス代表。25歳のときに、働く女性のための人材コンサルティング会社を設立。
以来、一貫して「働く女性の成功・成長・幸せをサポート」する仕事に携わり、人材紹介事業や教育事業、女性活躍支援コンサルティング事業などを展開。
現在は、リントス代表、ベランダ株式会社取締役。著書に『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる』など。2児の母。

