「婚活が全然うまくいかない」のは、高望みだから……。
というのは、本当でしょうか。
普通の人がいなさすぎて、悶絶している方の方が多いのではないでしょうか。
ざっくり申し上げますと現在、婚活は「高望みの応酬」になっています。
しかし、その「高望み」の意味が、昔とはちょっと違うんです。
「三高」から「多中」へ……婚活市場の変化

かつて婚活市場で人気だった男性は「三高」つまり「高学歴・高身長・高収入」の男性でした。
この3つの条件さえ満たしていれば、会話がつまらなくても「硬派な方なんだ」とか、誠実だとか言われて、結婚できた時代があったのです。
でも、今は違います。
「このまえマチアプで会った人、東大出身で、大手勤務だって。身長も体感180cmあったし」
「えー、すごい!」
「でも、話すとつまらないっていうか、盛り上がらないっていうか、こっちが会話を振るばっかりでさ」
「真面目な人なのかな?」
「でもさ、さすがにこの年で会話って会社でもするじゃん?
普通に会話のキャッチボールできないの? って思うわけ。
こっちが盛り上げ役になって疲れ果てたんだけど。
こんなに話ベタってことは、仕事もできないんじゃないの? とか思っちゃう」
「確かに~」
「付き合ってもこれじゃ空気が重すぎるわ。なし、次行くしかない」
こんな会話、どこかで見たり聞いたりしたこと、ありませんか。
そう、三高だからっていまの男性は結婚できません。
現代の高望みとは、「条件が厳しい」ということではなく、「条件が多すぎる」ということなんです。
現代の「高望み」は条件が多すぎて洪水になっています

では、今の男性は女性に何を求めるでしょう?
- 外見のよさ
- 年齢の若さ
- 家事育児スキルがあること
- 年収300万円以上(自立できるレベルの収入)
- 話しやすさ・共感力
あれ。なんか、さっきの女性が話していたこと「そのまんま」じゃないですか。
そう、男性も女性へ「多くの望み」を持っているのです。
前は美人というだけで、若いだけで結婚できたのに。
ここで問題なのは、これらすべてを「そこそこ」レベルでもそろえている人が、ほとんどいないということ。
あなたは周りに「美女で家事上手、年収も悪くなく、話していて楽しい」という完璧な人、何人知っていますか? 私の周りにはほとんどいません。私自身も到底そんな高みには届きません。
婚活で「そこそこでいい」と思う罠

さらに厄介なのは、「身長170cm、年収600万、外見が中くらい、穏やかで普通に会話できる男性」という、客観的には優良な条件の男性が、今の婚活市場では「そこそこ」にしか見えないという現実です。
女性はこういう男性と出会っても「もう少し条件のいい人が来るかも…」と思って積極的にアプローチしません。そして、この「そこそこいい条件の男性」も同じように高望みで、20代の美人に突撃していたりします。
結果、どうなるか。双方がマッチングしないままで終わるんです。
お互いに「いい人がいない」と嘆きながら。
じゃあ、どうすればいいのか。答えは意外とシンプルです。条件を「絞る」だけで成婚率は劇的に上がります。
例えば、「年収2,000万円以上なら、顔はついていればいい」と決めるとか。
または「イケメンで優しい人なら、年収は0でも構わない」とか。
あるいは「家事育児に積極的で、会話が合う人なら、見た目や年収にはこだわらない」とか。
私の友人に、「自分の趣味=BL同人誌を書くのが好きで、夏コミ・冬コミの時期は絶対に忙しい自分を理解してくれる人」という条件だけで結婚を決めた人がいます。彼は穏やかな人で、締め切りに追われる彼女をサポートすべく、最新式のスキャナをプレゼントしてくれたそうです。
彼女、今ではとても幸せそうです。
これが「一点突破」の力です。
あなたの「本当に譲れない条件」は何ですか?

ここで、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。
あなたにとって、パートナーに「絶対に譲れない条件」は何ですか?
……………………。
挙げてみましたか? 次に、その中で本当に「これがないと結婚生活が成り立たない」という条件は何個ありますか?
多くの場合、本当に譲れない条件は1〜2個だったりします。
あとは「あったら嬉しい」くらいのものだったりするんです。
さあ、結婚相手に求める条件のダイエットをしましょう。
今の婚活市場は、みんながあれもこれも求めすぎる「高望み時代」です。
だからこそ、あえて「一点突破」という逆張り戦略が効果的。
最後に、「一点突破」の婚活を成功させるための3つのステップをお伝えします。
- 自分の譲れない条件を3つに絞る
「この条件だけは絶対に譲れない」というものを明確にしましょう。
それ以外は「あれば嬉しい」程度に考えます。 - その条件にフォーカスした出会いの場を選ぶ
たとえば「知的な会話ができる人」が条件なら、MBAや院へ進学してもいい。
ほかにも、読書会や文化的なイベントに参加する方法があります。
自分が望む条件に合った場所で出会いを探しましょう。 - その条件について深掘りした会話をする
出会いがあったら、あなたの重視する条件について深く掘り下げた会話をしましょう。
共通の価値観があるかどうかを確かめるチャンスです。
「高望み時代」の婚活だからこそ、すべてを求めるのではなく、本当に大切なものだけを見極める。
そうすれば、婚活の風景も変わってくるはずです。
気持ちはわかる。「せっかく結婚するなら、あれもこれもそろっていないと嫌」って。
でも、完璧な人を探し続けた結果、世間や親の願望を詰め込んだ「全部」を相手にぶつけていないでしょうか。
私たちは誰と結婚したいのでしょうか。世間の模範像?
いいえ、一緒にいて、居心地のいい誰かじゃないでしょうか。
みなさんの婚活が、実りあるものになりますように。
