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とりあえず◯◯をやめてみる。スムーズに婚活を進めるポイントは?【仲人T×トイアンナ③】

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魔女のテラス とりあえず◯◯をやめてみる
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「まじめで頑張っている女性ほど恋愛と結婚がうまくいかない……」そんな人に魔法をかけるべく、女性の人生のプロたちが結集した『魔女のサバト』という婚活予備校。9年前の発足以来、500人以上の女性に、“白魔女”こと金沢悦子さん、“黒魔女”こと川崎貴子さん、そして元サバト生で“妖精”ことトイアンナさんが、悩める女性に「幸せな結婚(人生)のための体質改善と基礎体力づくり」を教えてきました。

これは、トイアンナさんと、人気婚活アドバイザーの“仲人Tさん”との対談です。おふたりは数万人単位の女性たちと接してきた豊富な知見の持ち主。そして、歯に衣着せぬ発言と愛ある“ちょい辛口”の発言から、あなたが幸せになるヒントが見つかるはず。

仲人Tさん
仲人Tさん

結婚相談所『結婚物語。』の仲人。結婚相談所界でも殿堂入りするほどの成婚数を誇る。婚活中の人々の耳に痛いアドバイスを、飾らない言葉でつづったアドバイスや人気を博す。成功体験談も交えた婚活応援ブログ「結婚物語。ブログ」(2011年~)が圧倒的支持を得て、メディア出演も多数。著書に『夢を見続けておわる人、妥協を余儀なくされる人、「最高の相手」を手に入れる人。 “私”がプロポーズされない5つの理由』(大和出版)がある。ブログ

目次

「◯◯をやめること」婚活のポイントは?

——仲人Tさんは、『結婚物語。ブログ』開設から12年間、多くの人に婚活の“気付き”をもたらしています。「ライバルと同時並行の場合、積極的に誘う者が勝利をつかむんじゃ!」などの名言がバズっています。まず、35歳以上の女性で、婚活が成功する人の特徴をお聞かせください。

Tさんのブログを拝見していると、婚活には男女の差が明確にあると感じます。もちろん個人差があるという前提はありながらも、あえて「男性は」「女性は」と分けて、全体的な傾向を伺いたいと思います。

結婚物語。仲人Tさん(以下・T):現在の日本では、法律上の結婚は男性と女性が行います。もちろん個人差や性別でくくれない部分もありますが、結婚相談所においては「男性は」「女性は」という傾向は明確に表れます。多くの男性は女性に「年齢と好みの容姿」を求めますし、女性は「年収と性格とそれなりの容姿」を重視します。

トイアンナさん(以下、トイアンナ):一般的に、結婚相談所でも35歳以上だと不利になると言われがちですよね。Tさんの知見を分けていただきたいのですが、ズバリ「35歳以上の女性がスムーズに婚活を進めるポイント」はありますか?

T:それはたった一つ「受け身をやめること」です。デートプランを立てて相手を誘い、告白を促すと、ほぼうまくいきます。身体のつくり上、男性の体は女性より大きく、力も強い。女性はそんな男性に積極的にアプローチされると、「怖い」となりがちです。しかし、男性はそれほど女性に恐怖心は抱いていません。積極的に来られると、好感度は上がります。

私が知る限り、主導権を握りぐいぐい進める女性は、8割の男性にウケがいい。それに、女性に比べて、男性のストライクゾーンは広いと感じます。

女性はお見合いで10人の男性と会ったら、いいと思うのは2人程度です。一方、男性は10人会ったら、8人と付き合える。それは、妊娠や出産の負担が重いからなのかもしれません。

トイアンナ:確かに。女性がアプローチして婚活で嫌がられることは少ないですが、逆に男性がグイグイいったらアウト! ……というケースは多いですよね。

T:そうなんですよ。ウチで成婚したある男性は、妻に対して「最初は微妙だと思っていましたが、グイグイ来るから、僕のことが好きなんだな、と思って。すると、かわいくてたまらなくなってきた」と言っていました。

トイアンナ:単純! でも確かに、お見合いで男性側から「また会いたいです。交際希望します」と言われたら、女性は「怖い」と思ってしまうことも多いですよね。でも、女性が同じことを男性に言ったら、好感度が高くなるのはわかります。

T:女性はコミュニケーションも上手ですからね。例えば「○○さんとおしゃべりして楽しかったです。またお会いしたいです。仮交際希望、私から出します」と言えばかなり成立します。それなのに、これができる女性がほぼいない。「失敗したら嫌だ、フラれたら怖い」といつも受け身なんです。

トイアンナ:「恋愛で、女性から積極的に動くことは恥である」という意識は依然として強くあります。どこで生まれた神話なのかファンタジーなのかわからないですが、「女性の幸せは、自分を追いかけてくれる男性と結婚し、溺愛される日々を過ごす」という思い込みも強い。

T:溺愛……現実世界ではめったにないですし、依存や執着とも言えますよね。溺愛狙いの受け身の姿勢は、すてきな男性を取り逃がしていることに他ならない。私はそういう人に、「あなたを素敵だと思って、積極的にアプローチする人は、あなたより格下ですよ」と言っています。

人間って不思議なもので、「自分よりステキな人」に魅力を感じるんです。だから「あなたの人間力が50点だとすると、あなたに積極的に来るのは人間力が30点の男性です。だから、人間力50点の女性が受け身のままでいると、20~40点の男性としか結婚ができない。でも、積極的になれば、60~70点の男性も狙えるんです」という言い方をよくします。

トイアンナ:よくわかります。でも、真面目な女性ってぐいぐい行けないんですよ。婚活予備校『魔女のサバト』で調べたのですが、自分から告白した経験がある人は、10%程度でした。ほとんどの人に、恋愛で自分から動くという発想がないんですよ。でも、30代以降の恋は積極的にならないと、膠着(こうちゃく)状態になる傾向があります。

T:確かに、相手をデートに誘うのは、スケジュール調整とプラン立案がセット。食事をするにもお互いの自宅の中間を選び、相手の財布事情を類推しつつ、店選びをすることから始まります。

それができないと思うなら、せめて言葉だけでも積極的に。例えば、お見合いで「会えてうれしいです」と添えたり「写真で見るよりカッコいいですね」と言うだけでも全然印象が違うんですよ。

トイアンナ:積極的に好意を伝えることから始めるのはいいですね。女性が男性をデートに誘うのは、運転免許をとったばかりの状態で首都高を走るくらいハードルが高いと思います。それに対して、出会った方へポジティブな言葉をかけるのは近所の慣れた道を走る程度の難易度かも。

婚活って、慣れ。私も多くの場所でお話しすることがあるのですが、「男性に声をかけるのに慣れましょう」とよく言います。ナンパ講座みたいですけれど(笑)。

T:できるところから、というのが大切なんです。初デートのスキンシップも手を握れとは言わない。例えば「〇〇さんって、おもしろい」と二の腕をパッとたたくだけで、相手はキュンとくるのにね。これを男性がやったらクレームが入る可能性がありますが、女性は今のところ許容されています。

トイアンナ:いいなと思っている人がいるのであれば、ガンガン行ったほうがいいということですね。

T:はい。多くの男性は、女性が楽しそうにしていれば、それで幸せなんですよ。それなら、女性が好きな店を指定して、楽しそうにご飯を食べたほうがいい。自分のことをよく知らない相手にデートプランを任せては、魅力アピールの機会損失です。

トイアンナ:相手のデートプランに文句を言う前に、「自分で決める」という解決策を持つべき。

T:婚活は、明るく楽しそうにしている積極的な女性が総取りする、スピード勝負の弱肉強食世界。受け身の人がボーッとしている間に、いい男性はどんどん成婚退会していきます。「受け身、ダメ絶対。」と声を大にして言っています。

とりあえず「1回やってみなはれ」

——とはいえ、受け身から積極的に行動することは、かなり難しいマインドセットになると思います。

T:それはもう「1回やってみなはれ」と言うしかないです。やる気が出るまで待つよりも、とりあえず手を動かすことが大切。考えるよりも行動なんです。

よく、婚活中の女性から「かわいい服を着たら男性に媚(こ)びているみたいで、嫌です」と言われるのですが、「そういうもんなんだから、やりましょう」と即答します。やさしい色の服を着たら、男性の態度が変わることを実感できます。相手が優しくなったり、うれしそうにしてくれるなど、変化を感じる、そして「そういうもんなんだ」とやっとふに落ちる。

トイアンナ:でも、失敗が怖いという意識も根深い。

T:これは極論ですが、失敗が怖いなら、一生家に閉じこもっているしかないんです。包丁が怖いと調理をしなければ、一生ケガはしません。その代わり、料理も一生できません。

トイアンナ:なるほど。四の五の言わずに、トライ&エラーを繰り返しながら、慣れていくしかない。でも、ここ数年前まで、男女の間の垣根は、男性が越えて女性に求愛していましたが、これからは女性が告白やプロポーズをする時代。

T:あとは男性はクレームを人に言わない傾向があります。例えば、お見合いで不快なことがあったら、女性は私たちにすぐ「あの人、Tシャツにデニムで来たんですよ!」「失礼な発言をされました」などと言います。しかし、多くの男性は「僕が悪かったのかな」などと口をつぐんでしまう。

ある男性会員がずっと休会していたので、理由を聞いたところ、女性から本当にひどい目に遭わされていました。私が「なんで言ってくれなかったんですか」と言うと「僕が悪いので」と。明らかに女性に非があるにも関わらずですよ。

それに、ネットの記事で、婚活男子のひどい行動がクローズアップされて、炎上状態になることがあります。でも、男性に聞くと「僕もやっちゃいそうだな」と心のどこかで思っていたりするんです。だから、二の足を踏みがち。

トイアンナ:ネットの記事は、極端な部分をクローズアップして、わかりやすく発信するので、前後の状況をあえて書かないことが多いです。

T:近い将来、男性も婚活女性の悪いことをネットに上げるようになるでしょう。そうすると、女性も積極的に行動できなくなると思うんです。そんな時代がすぐそこまで来ていることを感じています。だから女性が積極的にいくなら、「今だぞ!」と思います。

トイアンナ:まさに今、結婚相談所の活用しどきですね。読者の方の中には、結婚相談所が初めてという人もいます。そういった「相談所初心者」が、入会前にやっておくことはなにがあるでしょうか。

T:結婚相談所のいいところは、婚活を熟知している人からアドバイスを聞けることなんです。先ほど、やさしい色の服を着たほうが婚活はうまくいくという話をしましたが、私たちのアドバイスを素直に実行できる人は、短期で成婚退会します。

結婚相談所を活用するには、結婚ができる確率を自ら上げる努力をしなければなりません。まずは、外見を整える、お見合いの数をこなす、会話力を上げるなどでしょうか。

これまで男性を好きになったことがないという人も、お見合いで50人くらい会い続けてれば、ピンとくる人もわかってきます。

トイアンナ:プロによるマッチングサービスといえるのが結婚相談所。ただ、かなりとんがっている女性であっても、男性に紹介するんですか?

T:希望があれば、ご紹介します。ただ、お互いの着地点は意識します。例えば、バリキャリ女性で男性に家事をやってほしいと思っているのに、高年収で仕事ができる超ハイスぺ男性とのお見合いを希望したとします。

そのときは、「ハイスぺ男性の多くは、家庭で安らぎたいし、癒やしてほしい、支えてほしいと思っているので、あなたの求める家事スペックは難しいと思いますよ」とお伝えします。

とはいえ相性は会ってみないとわからないんです。家庭に安らぎを求めていたハイスぺ男性が、バリキャリ女性と会い「ホントは、仕事の話が対等にできる女性と結婚したかった」と成婚するケースもありますし。

「ぞんざいに扱われることに安心」モラハラを引いてしまう人

T:あとは“認知の歪(ゆが)み”の問題があり、これがなかなか根深い。婚活が長引く女性に多いのは、「男性は私にひどいことをする」という強い思い込みがあること。こういう人は、モラハラ男性を引く傾向があるんです。

例えば、デートがワリカンだった、相手がつまらなさそうにしていたことなどの原因を、「全てが自分に価値がないからだ」と考える傾向も。

トイアンナ:あ~、なるほど。そういう人は、自分に価値がないと思い込んでいるから、人生そのものがうまくいかない傾向があります。相手の行為を悪い方向に深読みするんですよね。

例えば、メールの返信が来ないと、「私がダメな人間だから、無視しているんだ」と思い込んだり。下手すると、希望しないタイプから申し込みや「いいね」があっただけで、自分はこの程度の女なんだ……と、自分を責め始めてしまう。お相手は、たくさんの女性へとにかくアプローチしているだけの可能性が高いのに。

T:そういう女性と接してきて思うのは、男性からぞんざいに扱われるほど、ホッと安らいでいるということ。

トイアンナ:そうですね。私と川崎貴子さん、金沢悦子さんの3人で婚活予備校『魔女のサバト』を主催しているのですが、予備校ではそういう根性をたたきなおしています。ただ、やはり自己肯定感の低さ、そしてなぜかそこに付随するプライドの高さの問題は根深いと感じます。過去の事例をお話しさせてください。あるとき、バーが好きなサバト生がいたので「どこのお店に行くの?」って聞いたんです。私もバーが好きなので。そこで彼女が教えてくれたお店は、マスターが女性客を強めにいじるところばかりでした。

バーはマスターの性格が如実に表れる空間です。例えば、女性客が「フラれちゃった」と言ったとします。そのときに、「あなたはそんなすてきな女性なのだから、あなたを選ばないなんてありえない」と励ますマスターもいれば、「オマエ、そんなだから結婚できねーんだよ」とイジるマスターもいる。認知の歪(ゆが)みがある人は、後者の言葉にホッとしてしまうんでしょうね。

T:わかる。「私が結婚できないのは、結婚するに値しないからだ」「私は結婚に向いていない」「やっぱり私が悪いんだ」と他人から言われてホッとするパターン。これってとてもつらいことだと思うんです。

トイアンナ:それなのに安らぎを覚えてしまう……そんなメンタリティで結婚相談所に入ってもいい結果になりませんよね。「こんなダメな私が、トントン拍子に結婚できるのはおかしいのではないか」と懐疑的になる。

T:昨日、真剣交際に入った女性から「これは何かの罠(わな)でしょうか」と連絡が来たことを思いました。

トイアンナ:「罠じゃねーから! 大丈夫だから!」と言いたい!! でもそういう認知の歪(ゆが)みがある女性は、自由恋愛の市場だと、モラハラにハマって、めちゃめちゃ苦労するパターンが多いですが、結婚相談所はトントン行きますよね。それに仲人さんがモラハラ男子をブロックしてくれますし。

T:それは…、相談所によります!早く結婚させたいところはモラハラだとわかっていても、結婚させます。

トイアンナ:ええ!? そうなんですか……まさに玉石混交の結婚相談所。さてさて、連載第2回目ではマッチングアプリと結婚相談所のリアルをお伺いしたいです。

(構成・執筆:前川亜紀)

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この記事を書いた人

「魔女のテラス」編集部です。私たちは女性の結婚を応援するメディア「魔女のテラス」を運営しています。代表3名の共著『やっぱり結婚しなきゃ! と思ったら読む本: 35歳からのナチュ婚のすすめ』(河出書房)を、ぜひご覧ください。

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