MENU

恋愛・結婚をしなくてもいい時代になったけれど、それでも恋愛をする意味とは?【川崎貴子×神崎桃子①】

当ページのリンクには広告が含まれています。
  • URLをコピーしました!

婚活予備校「魔女のサバト」の黒魔女・川崎貴子さんと、恋愛専門コラムニスト・神崎桃子さんに「恋愛・結婚をしなくてもいい時代になったけれど、それでも恋愛をする意味とは?」というテーマで対談していただきました。全3回。

※対談は2023年12月に行われました。

目次

苦しみを味わうくらいなら、恋愛なんてしない方がマシ?

川崎貴子さん(以下、川崎):女性も男性も、恋愛に消極的になっていますよね。ひとりでいた方がいい、恋愛なんてしない方がマシと考える人が増えているんだと思います。このあたりについて、神崎さんはいかがお考えでしょうか。

神崎桃子さん(以下、神崎):恋愛に対してめんどくさいという意識が固まっちゃってますよね。恋愛イコールめんどくさいもの、みたいな。やっぱり今って、個を大事にしているじゃないですか。
仕事とかでも「みんなで支え合ってこの目標に頑張っていこうよ!」というよりは、 「いや、私個人を認めてほしい!」という意識が最近すごく高い気がするんですよ。自分を大事にするあまり、協調性がなくなってるような気はしますね。

川崎:自分の今のありのままを認めてくださいっていう感じですよね。私は10代の時に大人たちがバブルで浮かれてるのを見ていた世代なので、結構恋愛は楽しいものというイメージがあるんですよ。

でも実際は、自分を否定されたり苦しい思いをする場面がたくさんあります。知らなかった自分の一面を知ることも多いです。ああ、私ってこんなに嫉妬深いんだ、心の狭い人間だったんだ、とか。恋愛ほど自分の醜さと向き合わされるものはないです。同性同士だと、どこかでやっぱり女友達には迷惑かけちゃいけないっている暗黙のルールがあるから、どうしても深まらないところがありますから。

そういう意味でも、恋愛っていうのはアトラクション。多面的な自分を知るのにすごく良いアトラクションだと思うんですよ。なので私は、傷つくことを恐れないで、そのアトラクションを試してみてほしいと思います。

神崎:すごくわかります。女友達とか同性だとはまらないパズルでも異性ならおさまるんですよ。異性同士は異文化交流みたいな感じですが、女同士は共感し合う文化ですよね。

川崎:そうなんですよね。わかるーって。

神崎:女性同士は自分を主張するよりもわかってほしい、気持ちをわかり合うことで親密になっていく形だから。自分にない部分も受け入れましょうよ、という感覚じゃないですよね。同じカテゴリーの人間同士、同じカテゴリーだから仲良くしちゃうみたいな。

川崎:うちの長女が今、大学1年生なんですけど、この間、初めてデートする男性に会う時に、「ママ、戦に言ってくる」っていうんですよ。女同士だったら、「ママ、楽しんでくる」っていうんだけど。

神崎:あの城を攻略してくるわ! みたいなね(笑)。

川崎:そうそう、良い旗立ててこい! ぐらいの勢いで(笑)。

神崎:ここは譲ってここは主張して、与えて与えられて……って、異文化同士が交流するから視野が広がる、心が豊かになれる。鎖国してたら何も見いだせない。

さっきね、川崎さんがこれまで自分が気付かなかった自分に出会えるって仰いましたよね。恋愛って本当にいろんなものを引き出してくれると思うんですよ。自分のダメさ加減だったり、人間臭さだったり、脆さだったり、弱さだったり、嫉妬深さだったり。そういう自分のマイナスなところも直視することになるけど、でも、自分の魅力も引き出される。

恋をすると浮足立っちゃうじゃないですか。明るくなったりとか、笑顔が増えたりとか。例えば空とか花とか見ても、なんだかすごく感動してしまったり。

川崎:輝きに満ちたあの世界ってなんなんでしょうね。

神崎:あと、恋をすると人に優しくなったりしません?

川崎:友達の相談に乗っても寛容になれますよね。

神崎:絶対になる。人を許す心が持てたりとか。なんか柔らかくなりますよね。

川崎:恋をする人はどんどん綺麗になって、どんどん新しい恋とか出会いに恵まれていく。閉じていると、寛容さとか柔らかさとか、そういうものから遠ざかって縁遠くなってしまいます。

神崎:以前、どういう女性がタイプか男性に聞く座談会みたいなのをやったことがあるんですけど。もう男性口を揃えて言っていたのが、ギスギスしていない女性。柔らかそうな女性って言ってて。その柔らかさというのは、もちろん身体的な柔らかさもあるかもしれないですけどね。でも、とにかく雰囲気の柔らかそうな女性が好きだと誰もが言っていました。

川崎:そう考えると、男性もやっぱり許されたいという気持ちがあるのかもしれません。

神崎:これから恋愛格差はますます激しくなっていくんじゃないかなと思うんですよ。恋をする人はたくさん恋をして、恋をしない人は全然しない、みたいな。

川崎:私は別に恋なんてどうでもいいわ、って言ってても、女の人を気持ちよくするプロみたいな人に恋をしてしまうこともあり得ますよね。そういう時に恋愛経験がないと、恨むぐらいの嫌な思い出になってしまったりするわけですよ。

スポーツが練習を積み重ねないと試合に出られないように、恋愛もいざという時に備えて練習をしておく必要があると思います。
いつでもちょっと恋できるように走り込んでおくか、とか。基礎体力はつけておくか、ぐらいのスタンスで間口を広げておいて、いつ試合がきても悪い奴に当たっても撥ね付けられる力を身に付けることは大事です。

神崎:そうそう。男性に対して免疫力もつけておかないと!

令和の恋愛は、女性から積極的に攻める!

川崎:私は令和5年にもなって選ばれる女指導をしているのが、本当にイライラしちゃうんですよね。
ここまで男の人たちが草食化していると言われて、もう10年以上経ってるわけで。 男性たちも恋愛に対して臆病になっています。受け身に徹していたら、10年でも20年でも待つことになると思います。待ち合わせ場所に10分も15分も遅れて相手を焦らすテクニックも、ただの失礼にしかならない。

神崎:他にも、1回誘ったら男性からの誘いは1回断れ、とかもありますよね。今時そんなことしてたら、男性もめんどくさいと思いますよ。素直に「うん、私も行きたい!」って気楽に返事してくれた方が、よっぽど嬉しいと思います。

川崎:女性から「ここ行かない? 予約しておくね」って誘った方が、成功率が高いんですよ。マッチング率とかも。プロポーズもなんでもそうなんだけど、男性でも女性でもしたい方がすればいいんですよ。男性からやることを前提にしないでほしいですね。

神崎:以前、マイナビウーマンさんの連載コラムで、「女性からのプロポーズはアリか?ナシか」を20代・30代の男性にアンケートをとったところ、半数以上が女性からプロポーズされたいという回答でした。今はそういう時代なんですよ。

川崎:自分が男性からどういう風に見られていて、どういう男性と付き合いたいのか。そのあたりをしっかりと認識する必要性もありますね。昔のように恋愛が自然発生しにくくなっているから。

神崎:婚活でも、自己分析がちゃんとできている人は結婚できますよね。自分がどの層に需要があるかきちんと見定めているから。

川崎:その自己分析をするのが、「魔女のサバト」なんですよ。婚活市場という名の太平洋に出ていくときに、どこに行きたいのかわからないと、ボートを漕いでいくこともできない。だから、「魔女のサバト」では徹底的に自己分析をします。

神崎:自力では恋愛できない、結婚できない人たちが、婚活サイトや結婚相談所を利用すること自体は良いと思います。でも、それを利用する時に自分自身は商品だという意識がないと、うまくいかないと思うんですよ。自分はどの層に需要があって、どうやって売り込むか、というところを考えないと難しいと思います。

川崎:言語化とマーケティング、大事ですよね。そして、結婚が等価交換だということも認識しておかないといけないですよね。

神崎:結婚によって与えてもらおう、結婚して幸せにしてもらおう。そうやって相手にしてもらうことばかり考えて、自分が相手に対して何を提供できるかを考えてない人も多いですよね。

今回の対談ゲスト 神崎桃子さんのプロフィール

恋愛コラムニストとして業界歴13年以上。男女関係や恋に悩む人を笑顔にする専門家。
「恋が続かない」「出会いがあってもいい人止まり」「結婚できない」「復縁したい」「絶賛不倫中」「離婚計画中」など”恋愛初心者から上級者まで”あらゆるカテゴリの恋愛事情に対応。
セミナー講師としても活躍中。著書には「なぜ女はこんなことで怒るのか」他
神崎桃子|恋愛専門家コラムニスト |顔を売らずに文章を売る

今回の対談を主催した 魔女のサバト 川崎貴子のプロフィール

1972年生まれ。1997年に人材コンサルティング会社ジョヤンテを設立。女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活躍コンサルティング事業を手掛け、2017年3月に同社代表を退任。

女性誌での執筆活動や講演多数。ninoya取締役を兼任し、2016年11月、働く女性の結婚サイト「キャリ婚」を立ち上げる。

現在、婚活結社「魔女のサバト」を主宰。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は1万人以上。「女性マネジメントのプロ」「黒魔女」の異名を取る2児の母。著書に『やっぱり結婚しなきゃ!と思ったら読む本~35歳からのナチュ婚のすすめ』(河出書房新社)など。

対談シリーズ第2回の記事を読む>>>

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「魔女のテラス」編集部です。私たちは女性の結婚を応援するメディア「魔女のテラス」を運営しています。代表3名の共著『やっぱり結婚しなきゃ! と思ったら読む本: 35歳からのナチュ婚のすすめ』(河出書房)を、ぜひご覧ください。

目次