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恋愛・結婚をしなくてもいい時代になったけれど、それでも恋愛をする意味とは?【神崎桃子×川崎貴子③】

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婚活予備校「魔女のサバト」の黒魔女・川崎貴子さんと、恋愛専門コラムニスト・神崎桃子さんに「恋愛・結婚をしなくてもいい時代になったけれど、それでも恋愛をする意味とは?」というテーマで対談していただきました。全3回。

※対談は2023年12月に行われました。

目次

完全な娯楽として、「楽しむためだけに恋愛をする」はOK?

神崎:楽しむための恋愛、私は大賛成です。

川崎:逆にこれ以上の娯楽はないんじゃないかな、っていうぐらい恋愛は楽しいと思いますよ。

神崎:結婚と恋愛は別だと思ってるんですよ。ダメ男と結婚したら最悪じゃないですか。でも、ダメ男と恋愛するのはありだと思います。結婚は人間性を見極める目がないとうまくいかないと思いますが、恋愛は男として魅力的かどうかというだけで判断してもOKですから。

川崎:結婚は安定を求めますからね。ちゃんと稼いでくるか、約束は守るか、散財はしないか、とか、そういう基本的なところが備わっている人じゃないと崩壊します。だけど、恋愛は不安定なステージを楽しむところです。相手の不誠実さに心がヒリついたりすることすら、楽しいわけで。存分に楽しんでほしいと思います。

神崎:感情だけで楽しめますからね。結婚は絶対に打算が入ってしまいますが、恋愛はそういった計算をするものじゃないです。結婚は共同生活の契約なので社会的な責任につながっていますが、恋愛は失敗しても人から責められたり、法律的にお咎めがあるわけでもないですから。たくさん失敗していいと思います。

川崎:私は結婚すらそれでもいいと思っていて。やっぱりね、結婚してみないとわからないこともいっぱいあるんですよね。たちの悪い人だと、籍を入れた途端にモラハラになるとか。妊娠したら急にDV夫になったりとか。逃げられない状態になってから、本性を現す男性がいます。すごく魅力的で優しい人で、みんなから羨ましがられながら結婚したのに、実はモラハラやDVをする男性だった……という相談は後を絶ちません。

そういう本性というのは、霊能者でもない限り見分けられない。それで失敗したら、もう仕方ないです。また立ち上がればいいだけの話。なので、大事なのはキャリアを手放さないことだと思います。専業主婦を叩くつもりはないですけど、何が起こるかわからない以上、仕事は一つの保険です。

神崎:経済的な理由で離婚できない女性も多いです。私も結婚を考えている女性には仕事は辞めないほうがいいと伝えています!

川崎:失敗したときの保険に仕事があれば、結婚にチャレンジするのもそこまで怖くなくなるかなぁ、と。大人同士が別れればいいだけなので、大丈夫かなと思います。

恋愛に興味と同じくらい不安を抱いている女性が、一歩踏み出すために

神崎:不安がない恋愛ってないですけどね。それもひっくるめて恋愛だと思います。

川崎:興味と不安が両方混在しているからこそ面白いんですよね。これは先ほどの若い子が親から離れないという話にも関連してくると思っています。親というのは不安がないんですよ。毒親は別として、親は絶対的に愛してくれる存在だとわかっているから。でも、100パーセント自分を受け入れてくれるぬるま湯につかっていると、人間は変わらないです。

恋愛は異文化交流だから、刺激を受けて自分が変わっていく。時にヒリヒリするぐらい痛いかもしれないけど、それこそが恋愛ならではのドキドキ感であり、醍醐味だと思います。親はドキドキさせてくれないですからね。だから興味と同じくらい不安を抱いている女性には、「その不安こそが楽しいんだよ!」と伝えたいです。

恋愛に対する不安が大きい人は、頭でっかちになっていると思います。色々考えすぎて、入り口で不安を覚えてる人はいっぱいいると思うんですよね。今の時代の恋愛って、自然発生するものではなく、自分から働きかけなくちゃいけないところが多いですし。

神崎:若い女性たちだと、失敗したくないという気持ちが強いのもあるかもしれません。だけど、仕事もそうだけど、実際にやってみないとスキルはアップしないですよね。

上司に取引先へ連れて行ってもらって、契約を結んだりしているところをずっと横から眺めているだけ。最初はそれでいいかもしれないけど、自分の実績には何も残らないです。プレゼンをやる時も上司を手伝っているだけでは、やったうちには入らないです。自分が表に立ってプレゼンをした時に初めていろんなことが見えてきます。恋愛もそれと同じだと思います。

川崎:女性たちが見ている恋愛モノって、何にも働きかけていない女の子たちが好きになられたりしますよね。でも、私は自分から好意を相手に伝えて、デートに誘える女性が増えてほしいな、と思います。現実の男性はフィクションの登場人物とは違うから

少女漫画の世界では、中学生とか高校生の男の子たちが「もう50歳の男性か?」ってぐらいの気遣いを見せますよね。
女の子が1人で泣いていると戻ってきて、「何かあったのか?」って言ったり。あれって、現実ではないですよね。

神崎:そういう洞察力と観察力って、年齢を重ねて色々経験しないと身に付かないですよ。ちょっとぶっちゃけ話、してもいいですか。今の話で思い出したんですけど、私、高校生の時に親の借金で家がなくなっちゃったんですよ。その時、私は親戚の家に預けられることになりました。

スマホがない時代だから、夜に近所の公衆電話を使って当時好きだった彼の家に電話していたんです。最後の10円玉がなくなったら途中で電話が切れてしまうから、絶対におかしいと思われていると思って。勇気を持って自分の環境と状況を言おうと決意しました。16歳の時です。

彼を呼び出して、すべて打ち明けました。親の借金のこと、親戚の家に預けられていること、上の学校に進学できないかもしれないことも、全部。しばらく彼は黙っていて、ようやく口を開いたら「ごめん、俺にはどうすることもできない」と言いました。「え、それだけ?」って思ったんですけど……でも、これが現実ですよね。

川崎:彼もキャパが一杯だったのかもしれないけど。もうちょっと優しい言葉がほしいところではありますよね。

神崎:「私の気持ちはこの人にはわかってもらえないんだな」と思って。いたたまれなくなった16歳の少女はその場から逃げました(笑)。泣きながら走りましたよ。「ああ、言わなきゃよかった」って思いながら。

彼は多分、私に期待をさせたくなかったんでしょう。誠実な答えだったとは思います。でも、彼にどうすることもできないことはわかっているし、どうにかしてもらうために話したわけじゃないんですけどね。

川崎:男性って、相談を受けたら解決したい生き物ですよね。自分には1ミリも解決できないものだったからこそ、その彼はそう答えるしかなかったのかもしれませんが、やっぱり女性は共感を求めてしまいます。

神崎:現実世界では校舎の裏で泣いていても、好きな男の子は戻ってこない。「ううん、なんでもないの」って強がったら「いいから俺にはなんでも言えよ」ってまた話を聞いてくれる……なんてことも絶対にない。色々な経験を積んだ熟練した男性でなければ、そういう言葉は言えないです。

川崎:だからこそ、女性側から積極的に男性に働きかけることが必要ですね。ちょっと話が逸れてしまいましたけど、最後に恋愛に興味と不安を抱いている女性が一歩踏み出すためのアドバイスを一言、お願いします。

神崎:経験から得た学びは財産です異文化との交流は自己成長につながるから、ぜひ恋愛を経験してみてほしいと思います。失敗しても大丈夫。女性は失恋しても、たとえ離婚しても数年後にはちゃんと笑ってますから。

川崎:仰る通り、女性は回復力というか、レジリエンスが強いです。全然怖がらないで、自分の欲望に正直にチャレンジしてほしいです。そして、その楽しさを味わってほしいですね。

神崎さん、本日はありがとうございました。

神崎:ありがとうございました。

今回の対談ゲスト 神崎桃子さんのプロフィール

恋愛コラムニストとして業界歴13年以上。男女関係や恋に悩む人を笑顔にする専門家。
「恋が続かない」「出会いがあってもいい人止まり」「結婚できない」「復縁したい」「絶賛不倫中」
「離婚計画中」など、”恋愛初心者から上級者まで”あらゆるカテゴリの恋愛事情に対応。
セミナー講師としても活躍中。著書には「なぜ女はこんなことで怒るのか」他 
神崎桃子|恋愛専門家コラムニスト |顔を売らずに文章を売る

今回の対談を主催した 魔女のサバト 川崎貴子のプロフィール

1972年生まれ。1997年に人材コンサルティング会社ジョヤンテを設立。女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活躍コンサルティング事業を手掛け、2017年3月に同社代表を退任。

女性誌での執筆活動や講演多数。ninoya取締役を兼任し、2016年11月、働く女性の結婚サイト「キャリ婚」を立ち上げる。

現在、婚活結社「魔女のサバト」を主宰。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は1万人以上。「女性マネジメントのプロ」「黒魔女」の異名を取る2児の母。著書に『やっぱり結婚しなきゃ!と思ったら読む本~35歳からのナチュ婚のすすめ』(河出書房新社)など。

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この記事を書いた人

「魔女のテラス」編集部です。私たちは女性の結婚を応援するメディア「魔女のテラス」を運営しています。代表3名の共著『やっぱり結婚しなきゃ! と思ったら読む本: 35歳からのナチュ婚のすすめ』(河出書房)を、ぜひご覧ください。

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